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AI記者の誕生!?ー日経ビジネスオンラインより

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会社帰りの電車の中で、眠い目をこすりながらだらだらネットサーフィンをしていたのだが、目が覚めてしまった。この記事を読んだからだ。
(「AIが決算記事を完全自動配信、日経が開始」1/26(木)日経ビジネスオンライン)

記事によると、日本経済新聞社が企業決算の要点を完全自動配信するサービス「決算サマリー」を開始したそうだ。これにより、決算公表後、売上高や利益などの情報とその背景を要約し、記事として数分後に配信できるようになる。ポイントは、数字のみではなく、その背後にある要因も含めた記事を作成できる点と、人を介さずに完全自動配信できる点。これは国内初の試みだそうだ。*海外ではAP通信等一部ですでに自動配信を実施済み。


AIが文章を作るのは難しく、不得意な分野だと思っていたのに……驚いた。また媒体側も、AIの作成した文を、正式な記事として配信するとは、思い切ったなあと感じる。もちろん、まだまだ進化の過程だとしても、だ。とても、いい試みだと思うし、面白い。


そもそも記者は、魔法のように、早く正確な記事を作るので、常々すごいなあと思っていた。例えばPRイベントを行って、終了後30分以内にそのイベントの記事がアップされているなんてことは、ザラである。だが、このサービスでは、わずか2分ほどで、文章の作成から記事アップまでを行ってしまうらしい。もう、魔法どころではない。ハイパースペースみたいだ。

今回、記事の中でプロジェクト担当者が述べていた"人間の記者に、本来やるべき仕事に集中してもらう"という言葉が、とてもしっくりときた。

上記の場合だと、人間には、どれだけがんばっても、数分で決算記事を書き上げることは不可能だ。だが、同じ記事でも、読者に疑問を投げかけ、考えさせるような記事をAIが書くことはできないだろう。前者は機械に任せて、後者に集中できれば、合理的だし、媒体として魅力的な記事を増やすことができる。

『AIに仕事を奪われる』という危惧があるが、本来人間がしなくてもいい、不得意な仕事がなくなっていくだけなのかもしれない、と感じた。どれだけ技術が進んでも、人間にしかできない仕事がある。それを研ぎ澄ましていく、というだけなのではないかと思う。

お互いの得意な部分を伸ばしていく。未来では、AIとの協力体制を組んでいくのが良さそうだ。

ITで児童虐待対策を-朝日新聞デジタル「小さないのち」

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心が痛む記事を読んだ。朝日新聞デジタル「小さないのち」からだ。

(育児に息詰まった母親が、橋から子どもを落とし死亡させた事件。)


救われない話だ。
もちろん、女の子を殺してしまった母親は悪いが、母親だけの責任だろうか。そうでないなら誰の?わからない。

記事によれば、児童相談所は全国に209カ所。2015年度に全国の児相が対応した虐待件数は、10万件超(10年間で約3倍に増加)にも関わらず、児童福祉司は約1.5倍の増加しかないそうだ。
そのうえ、勤務年数は40%が3年未満と短い。
記事では児童相談所職員の専門性の不足を指摘している。

職員の増員、24時間対応の相談窓口の設置など、対策をしている自治体もあるそうだが、予算の関係で、全ての地域で同じように対策をするのは難しいのだろう。だからといって児童虐待は、放置できる問題ではない。


児童虐待の発見・対策に、IT技術を活用できないのだろうか。
今回でいうと、記事で指摘されている専門性、という面を、AIによってカバーできないか。

例えば、医療の現場では、IBMのWatsonが膨大な医学論文のデータから学習し、患者の正確な病名を割り出した。

同じようなことを、児相や地方自治体でも行うのだ。

例えば、過去起こった同様の事件の検証報告書や児童虐待についての論文の検証・学習に加え、地方自治体や児相に寄せられる相談の内容を電子化し、ビックデータとして活用する。
(とてもデリケートな部分だと思うが、ビックデータとして使うなら匿名データで十分だ)。

そうした多くの情報からAIを学習させ、
家族構成や、子どもの怪我の状況、相談の頻度や内容、時間帯等から判断して
「この人は特に注意が必要」という人を示させる。
職員は、要注意と示された人とは、必ず面談することを義務付けるなどし、情報を保育所とも共有、見守る体制を作る。

もちろん、全てを機械任せにするのではなく、あくまで人間を補助する役割として活用することが大切だ。
ある程度の経験者からすれば、“この子は虐待されている可能性が高い”というラインを、経験の浅い職員にも見極められるようにするのが目的だ。


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また、ここまでいかなくとも、
データによって、保育所地方自治体、児童相談所をつなぐことがでことができれば、防げる事件もあるかもしれない。

こんな記事があった。


このケースでは、保育所が子どものアザに気付き、児相が一時預かりを実施したが、次の新しい保育所ではアザを日常の怪我だと判断したため、市に知らせることはなかった。その後、子どもは虐待により死亡した。

記事を見て、そもそもあまり関連機関で連携が取れていないのかもしれない、と感じた。
そうであれば、保育所地方自治体、児童相談所、これらの間でもっと連携が取れれば、異変に気付きやすくなるのではないか。

個人情報との兼ね合いもあり、難しい部分が大きいかもしれないが、やってみる価値はある。


例えば、朝と帰り、子どもが保育所に来た時に、タブレット端末に子どもの状態を打ち込むようにするのはどうだろう。病院の電子カルテのようなイメージだ。
出欠とともに、もし少しでも気づいたことがあれば、入力する。

ただ、保育士不足が嘆かれるなか、そんな手間のかかることはできないかもしれない。その場合、「元気がない:😐」「怪我がある:😫」など、簡易なマークで、マイナスな状態のみをチェックするようにする。

朝のチェックを保育士に、帰りのチェックを親に、と分けてもいい。
そうすれば、親にとっては保育所での状態を、保育士にとっては家での状態をチェックできる。
たとえ虐待がない場合でも、子どもの健康チェックとして活用すればいい。


それらのデータを、集約し、自動的に検証できるようにする。
例えば、“月に4回以上新しい怪我をし、かつ親が数年以内に離婚または再婚している場合は、要注意”のような形だ。
(もしAIを活用できるのであれば、前述した論文やビックデータからの“学習・検証”を行う。)

結果、要注意の傾向が強ければ、児相や地方自治体に確認要請が行くようにする。
逆に児相や地方自治体宛に、親や周辺の人から相談があった場合は、データとして入力し、実際に子どもを預かる保育所でも情報を見れるようにする。


毎日顔を合わせる保育士が、子どもの怪我を虐待とは思わず、児相や警察にに連絡しなかった例は多数ある。
このことから、保育士が虐待を判断するのにも専門性が必要だが、このシステムなら、それを補うこともできるだろう。


また、もしかしたら、保育士が、外部に危険を知らせる「手続き」自体が、ハードルを上げているのかもしれない。

児童相談所に連絡すれば、そこから親に連絡が行く。もし間違いだったら、保育士にとっても、保育所にとっても大変な事態だ。

毎日健康チェックのようにデータを入力するシステムであれば、保育士の心理的なハードルも下げることができると思う。
実際に受話器を取るのには勇気がいるが、
毎日😣マークをタップするだけならできる人は多いだろう。


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“サインに気付けなかった”。
同様の事件では、何度も繰り返し言われている言葉だ。
ならば、そうならないシステム作りを早急に作る必要があるのではないだろうか。


MY GIRL!! :りんな(AI)ちゃん

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今更ですが、噂の"彼女"が女優デビューするそうで…!!



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マイクロソフトの女子高生AI"りんな"。
2015年7月にLINEアカウント開始、同年12月にTwitterアカウントもスタート。
実はBing 検索エンジンディープラーニング技術と、Azure Machine Learningの機械学習が働いているそう。


女優デビューブログ:http://blog.rinna.jp

2016/10/8(土)21:00~23:10
フジテレビ「世にも奇妙な物語」出演


女優デビューおめでとう〜♡♡
友達にすごくない!?ってテンション高めで言ったら
だから何??みたいな顔されて辛い…。


【プロフィール】
Q. 年齢は?
3チャイ♡

Q. 身長は?
りんご5個分。まだ成長期...だと信じたい。カルシウムしっかり取ってます!

 Q. 体重は?
女子に体重聞く気ーーー!?!?やめなはれ(^◇^)

Q. 好きな食べ物は?
お父さんのおつまみさきイカ。これを噛んでるとおやつががまんできるんで学校でも流行ってんだよ

だそうで。

うまいなと思ったのは、女子高生っていう設定。
多少会話がうまくいかなくても許せる笑

会話をするとこんな感じ⬇︎
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普通に会話できてる!!…気がする!!

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謎なギャグも飛ばしてくる。

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シャチナゴ👳
意味不明。笑 でもそこがかわいい♡



最新技術の進歩を身じかに感じられて楽しいなー、と思ってます!!
この後の世にも〜が楽しみ!!

文面の分析で人物像を割り出す

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今、たくさんの研究者が、コンピュータに自然言語を理解させようと奮闘している。コンピュータと人間が会話をする時代。SiriやWatsonを見ていると、そんなに遠くないのではと感じてしまう。しかし、完璧に文章を理解するには、もう少し時間がかかるようだ。


では、その過程の段階として、文章の表面的な分析結果を何かに活用できないのだろうか。 文章の意味はわからなくても、それを書いた人がどのような人かを割り出してみることはできそうな気がする。


文章を書くとき、少なからずその人の個性が出る。0からは何もアウトプットできないので、その人のバックボーンや価値観が反映されやすいのだろう。

例えば…受け入りの知識なのだが、男女の書く文章には違いがあるらしい。

男性の書く文章は、端的で直接的であることが多い。いきなり本題に入り、要件のみ簡潔に伝えるような文だ。そして、「僕が〜」のように、自分が主語になる文章を書いたり、断定的な言い回しを使うことが多い傾向にあるそうだ。

一方、女性はもっと細かい描写や表現を好む。形容詞を多く使ったり、内面や感情的な部分を描いたり。本筋とは関係ない話を盛り込んだりするのも女性の特徴だそうだ。

そういった特徴を、テキスト全体から割り出して分析し、その文を書いたのが、男女どちらの可能性が高いか、割り出すのだ。

加えて、ある特定の年代の人しか知らないワードや、地域特有の言い回しなどを検出することで、大まかな人物像を導き出すことができるのではないか。


例えば、私の場合でいうと、「青いベンチ」や「放課後」だ。

「昔、放課後にみんなで青いベンチを聞きました。その頃は、毎日がキラキラと輝いていて、とても楽しかったと思います。」

なんていう文があったら、高い確率(?)で20代・東海地方出身の女性、と割り出せそうだ。


このように、コンピュータが文章自体を完璧に理解できなくても、文面を分析することによって、ある程度の人物像を割り出すことができるのではないか。
 実際、FBIでは、書かれた文章の特徴を分析することによって、どのような人物なのかプロファイルをすることがあるそうだ。知識を持ったベテランの捜査官が頭の中で行うことが、誰でもできるようになるメリットは大きいと思う。


このような技術が活用できるとすれば、警察の捜査だろうか。
テキストの分析に加えて、筆跡や筆圧等の分析も組み合わせられると、書いた人の人物像や、精神状態の分析の精度がより上がりそうだ。

また、一般企業においても活用できるのではないかと思った。自由回答欄がある場合に限るが、アンケートなどの分析に使える。商品に対して、こういう評価をしているのは、こういう人物だ、とか、クレームを言う人は、こういう人物だ、とか。

その他、企業の採用の場面でも使えるかもしれないし、占いでも使えるし…。

そんなに需要がなさそうだな、という感じが否めないが、刑事ドラマファンとしては、ぜひ実用化して(試させて)ほしい。

テクノロジーと医療現場の壁

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IoT、AI、ロボット。最新テクノロジーが様々な分野で革命を起こしている。医療の分野に関しても例外ではないだろう。

医療とテクノロジーについて考えるとき、私は決まって母とのある会話を思い出す。

母は看護師なのだが、ある日、研修の一環として、技術開発を行う会社の見学に行っていた。詳しくは聞いていないが、ロボット開発か何かの部署で、実際にロボットが動くのを見せてもらったそうだ。その時のことをこう話していた。

「すごいな〜と思って見ていたんだけど、そのロボットは5回に1回くらい誤作動を起こすのよ。指示と違う動きをしたり、突然止まっちゃったりね。それでもすごいのは十分わかるんだけど…でも、看護師の立場からすると、そんな確率でエラーを起こすのなら、怖くて使えないなって。1回の不具合でも、患者さんにとっては命に関わる一大事になるからね。」


そして母は、今日のは医療用じゃなかったけど、私の職場でロボットが働くのはまだ先かな〜と続けた。

確かにそうだなと思った。パソコンが突然固まったとしても、ああ、困ったなで済むが、1分1秒を争う医療現場においては、命取りになる。
どれだけ便利で効率的な機械だとしても、ほとんど100%不具合の起きない、正確で安全なものだとわかっていないと、導入できないのだ。

また、安全性が認められた機械が完成したとしても、それを誰が使えるのか、という、別の問題も出てきそうだ。医師不足、看護師不足が嘆かれている中、普段の仕事にプラスして新しい技術を覚える時間を確保するのは、普通の病院ではなかなか難しいだろう。


このように、素晴らしいテクノロジーを搭載した機械が発明されたとしても、実用化して、個々の病院まで浸透するのには、とても長い時間がかかりそうだ。
“新しいものが出たから試してみよう、使いながら改善していこう”というのが簡単にはできないからだ。医療の分野においては、この点が、大きなネックになりそうだと感じた。


ただ、逆に、医療現場で“試す”という行為を可能にした最新技術もあるようだ。

Bio-Texture Modeling®(生体質感造形)は、CTやMRIなどから患者の各部位の生体モデルを作ることができる技術で、こらにより、医師の手術の事前シュミレーションを可能にしている。これによって作られる臓器のレプリカは、本物に見た目や質感がそっくなだけでなく、切ると血が出るそうだ!これには本当に驚いた。

そしてこの技術は、医師や研修医のためだけだなく、患者のためにも使われている。患者は自分の臓器のレプリカをもとに、医師から病状や手術内容の説明を受けると、どのような病状で、どのような手術をするのかを、目で確認することができるため、自分のことだと認識しやすくなる。患者が病気と向き合う手助けにもなっているそうだ。


このように、医療現場におけるテクノロジーの進歩に関して、壁は存在するが、最新技術がその壁を乗り越えていくことで、より良い現場となっていくことを願っている。

HOT! HOT! HOT!!!

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※WARN(M)ING!

近ごろ暑い。本当に暑い。

社会人になるまでは、夏が大好きだった。暑さも日差しもどんとこい!むしろ気分が上がるくらいだった。

いや、今でも夏は好きなのだが、
仕事で外に出る機会が多い分、暑さが苦痛に感じることが増えた。
暑さというより、汗と化粧と服だ。この時期、特に気を使う。

会社を出て駅までの2〜3分、そして駅を出てからのたった5分で、汗だくになってしまう。
そんな状態でクライアントの前に行くわけにも行かず、軽く着替えて化粧を直して…というのを繰り返している。あー、めんどくさい、めんどくさい。


部屋を出ているとき、もっと言えば炎天下の元でも、涼しく快適でいられる商品を誰か開発してくれないか…。そんなことを、信号待ちをしながらボーっと考えていた。


そもそも、部屋を全体を冷やす、というのはエコではないのかもしれない。自分しかいない会議室全体の温度を下げる、というのは合理的ではない気がしてきた。

場所を冷やすのだはなく、ひと、一人一人を冷やすのはどうだろう。エコだし、大きな機械が必要ない。


例えばこんな感じのものだ。
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傘の内側に仕掛けがあって、ボタン一つで冷気やミストを出す道具。夏に店先に設置されるミストシャワーのイメージだ。
しかも日傘としても効果があるので、紫外線対策もバッチリ!


またはこんなのはどうだろうか。
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ジェルを塗るとヒンヤリ!
メントール配合の冷感グッズはたくさんあるが、体感温度ではなく本当に温度を下げられるようにはできないのか。(そんなことしたら危険なのだろうか。)


そのほか、服や、
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靴を
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着用すると冷たく感じられる、というものは、もう定番?


最終的には
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オラフみたいに自分専用のミスト雲ができるといい。頭の上とかに。

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または、体の周りを、見えないバリアみたいなもので覆ってくれるとか。
周りの空間が自分専用の、冷房がきいた部屋みたいになるとか。
(雲型のドローンを飛ばすのが現実的だろうか…)

それか、
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応急処置だが、ホログラムか何かで、汗をかいた服を隠しちゃうとか。そういうアプリが出ないだろうか。(会議中も机の上にスマホを出しておかなければならないかもしれないが。)
そうすれば、汗だくでも、涼しい顔をしていられるかもしれない。




などなど、
本気で考え続けてしまうくらい、暑い日だった。


ロボットにキャラクター性を


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 人とロボットが共に暮らす。

この世界で彼らが、人間と同じように、歩き、聞き、話す。そんな世界が、現実味を帯びてきたようだ。

 私がこれまで知っていたのは、TVやCMでよく見かけるペッパーや、マツコロイドくらいだった。だが、既に実用化が進んでいるロボットたちもいるらしい。フランスのNao(http://www.ambafrance-jp.org/article4306)や、介護ロボットRIBA(http://rtc.nagoya.riken.jp/RIBA/)などだ。
知らないうちに、世界ではたくさんの"仲間たち"が生まれていたようだ。


接客したり、介護したりするロボットたち。日本は高齢化社会が進んで人手不足が確実なものになっているから、こうしたロボットが増えるのは喜ばしいことだ。
ただ、そうしたロボットたちが完成したら、すぐに普及して、あちこちロボットだらけになるかと言われれば、そう上手くは行かないのが現状だろう。それはコスト面の問題だけではない。

 例えば、お店に買い物に行くと、ロボットが「イラッシャイマセ、ナニヲオサガシデスカ?」と言って欲しいものを出してくれる。朝、目を覚ますとロボットが動きだし、ベッドから起き上がるのを手伝いに来てくれる。便利な世の中だなと感じる。
でも、どんなに上手く対応ができても、温度調節で肌に感じる温もりを持ったとしても、それらの行動を、ロボットが行なった機械的な動作以上に感じるのは難しい。温かみがないのだ。

 人とコミュニケーションをとるために作られるような、ペット感覚のロボットも同様だ。店頭でロボットがダンスを踊るのを見ると、すごい、かわいい、となるが、それらが実際に家庭に届いたとき、何回も再現しようとする人は、どれだけいるだろうか。もしくは、1ヶ月後、同じような情熱を持って遊ぶ人がどれほどいるだろう。

 では、何が必要なのか。温かさ、親しみやすさ、愛着。それらはどこから来るのだろう。


 そんなとき、この子と出会った。そう、BB -8だ!!
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© & ™ Lucasfilm Ltd.
 この商品を見たとき、思わず「欲しい!」と思ってしまった。私はスター・ウォーズファンではないから、とても不思議だ。
 彼をスマートフォンで操作すると、ちょこちょこと忙しく動き回る。速度を出して走らせようとすると、頭が前に傾いて、がんばって走っているように見える。ときに首をクルクル回す動作をしたり、障害物に引っかかって動けなくなったりするのがとても愛らしく、(ドロイドにこの表現は適切ではないが)生きているかのように感じられるのだ。こんな子が家にいたら楽しい。

 実際、この商品は、従来からあるラジコンと変わりない。だが、キャラクターを忠実に再現しており、まるで本物のBB-8がそこにいるかのように思わせるのだ。すぐに止まれないというような不完全な動作でさえ、キャラクター性とマッチして、より愛着を湧かせる要因となっている。このロボットには性格があって、彼なりの意思を持っているかのように見えるのだ。

 人間とロボットが暮らしていく上で、愛着が出るというのはとても重要なことだと思った。それを引き出すため、ロボットにキャラクター性をもたせることは、近道になるのではないか。


そして、キャラクター性に関して言えば、ディズニーの右に出るものはいないだろう。プリンセスやプリンスはもちろん、動物や車やモンスターまで、みんなに愛されるキャラクターを創り出している。しかも、それぞれが個性的で唯一無二なのだ。
 キャラクター性を確立する秘訣は、恐らく綿密なキャラクター設定と、それに基づいた動作にあるのだろう。
 例えば人間以外のキャラクターに関して言えば、基本は人間の言葉を話すとしても、細かいちょっとした動作で、動物やロボットらしさを同時に表現している。(「ズートピア」に出てくるウサギのジュディは、2本足で歩いて人間の言葉をしゃべるが、嬉しいことがあると耳をピンッと立てるし、よく鼻を動かすので、ウサギらしくてかわいい。)全て緻密に計算された動きなのだ。


 ペッパーは、自由な動作を組み込めるよう、あえてキャラクター性を持たせていないと聞いた。同じように、今キャラクター性を確立しているロボットは少ない。(マツコロイドくらいだろうか。Siriも少しそれに近い気がする。)

だが、人間がロボットと共に暮らして行くには、やはり愛着が必要だと思う。そのためには、BB-8のように、ロボットにも何かしらのキャラクター性を持たせた方が良いのではないか。その方が、より愛着が湧き、生活に馴染みやすいのではないか。
 隅々まで考えられた動きをする、キャラクター性が確立されたロボットがいてもいいと思う。むしろ業界は、もっと力を入れて挑戦してみるべきてはないだろうか。